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<ニュースエコー 2018年3月6日>

一関市大東町の山あいの集落から人口減少社会の希望を探るシリーズです。2回目のテーマは「高齢者の見守り」。その役割を「弁当」が担っていました。

手作り弁当を高齢者に配布
 一関市北部、奥州市との境、山間に48世帯120人が暮らす京津畑集落です。去年、65歳以上の高齢者の割合が初めて50%を超え、限界集落となりました。

 (女性が訪ねる)「こんにちは。今日、婦人会でお弁当作ったので。(あら、どうも)カルシウム弁当だって。古代米のご飯とかシラス使った。お口に合うか分かんないけど。(合わさせていただきます)(ほんで、これ。あのね、豆だとか。気持ちだ。ほんの入れ物返し)じゃあ、あったかいうちに食べてください」

 この日行われていたのは、京津畑婦人会による「ふれあい弁当」。婦人会の手作り弁当を80歳以上の高齢者に配布します。
菊池弘子さん
 (訪ねた女性)「弘子さんほど上手くできないけど」

 菊池弘子さん(84)、一人暮らしです。

 (弘子さん)「いただきます。何から食べたらいいか」

 弘子さんも、かつては婦人会の一員として弁当を作り、高齢者に配っていました。今は年に一度のふれあい弁当を楽しみにする側です。

 (弘子さん)「若い時は私もね、こういうの好きだから一生懸命作って食べさせるの。今、84歳になったから、ちょっと難しいもんね。こうしてご馳走になるのは、本当にうれしいね」
婦人会のメンバーによるお弁当作り
 京津畑集落に80歳以上の高齢者だけで暮らす家は11軒。うち8軒は弘子さんのような「独居世帯」です。

 この日のふれあい弁当は筋肉や骨、関節を丈夫にしようという特別メニュー。栄養面は勿論のこと、孤立しがちな高齢者の「見守り」としても貴重な役割を果たしています。しかしこの日、婦人会のメンバー10人のうち参加できたのは7人でした。人口減少が進む中、こうした活動の人手不足も深刻な課題です。
地域の歴史を伝える写真の数々
 山仕事が盛んで、古くから「地域協働」が根付いていた京津畑。子育ても高齢者の見守りも、地域で支えあってやってきました。かつては婦人会のメンバーも50人を超え、活動は盛んでした。


 (菊池香さん)「今年5月で結婚20年です」

 菊池香さんです。間もなく結婚20年を迎える、婦人会の若手の中心メンバーです。
菊池香さん
 (菊池さん)「若いお母さんがなかなか参加してくれなくて…」

 現在10人で活動する婦人会の中心は50代。香さんはこうした取り組みを繋いでいきたいと思っています。

 (菊池さん)「私の祖父たちの時も、もらって食べていたんで。(楽しみにしていましたか?)そうですよ。でもね、子供たちが小っちゃいと、子供たちが食べちゃうんですよ。結構小さい子供がいるところは。さっきのところも多分楽しみにしてるんですよ。おじいさん達の口には入る前に子供たちが食べると思いますよ」
婦人会もお昼時間
 世代をまたいで地域の楽しみとなっている「ふれあい弁当」。34個の配布が終わって、婦人会もお昼の時間です。

 (婦人会一同)「いただきます」「集まったら楽しいよね。いつもの。(笑)いつものメンバーしか来ないもんで」

 (婦人会会長)「玄関開けて渡した時に、あれ~申し訳ないねって喜んで受け取ってもらえてね」

 (菊池さん)「年1回のことなんでね。よそのおじいさんおばあさんと顔合わす機会がないのでね。この機会に話ができれば」

 人口減少が進む小さな集落で続く、「弁当」を通じた高齢者の見守り。それを支えるのは、人と人のつながりです。
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