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津波で被災したJR山田線。岩手県沿岸部を走る宮古~釜石間は今年3月、三陸鉄道に経営移管され「三陸鉄道リアス線」として開通します。長く待ち焦がれていた運転の再開。しかし一方で、三陸鉄道にとっては大幅に増える踏切での事故防止などが課題となっています。

去年12月18日、山田町の船越小学校で、全校児童を対象にした安全教室が行われました。

「あそこを走っている線路は何線というか、わかりますか? 今は山田線と言います。でも来年になると、三陸鉄道のリアス線として走るようになります」

 子どもたちの前でリアス線について説明するのは、三陸鉄道の金野淳一運行本部長です。三陸鉄道では去年10月からJR山田線宮古~釜石間の沿線にある小学校を対象に安全教室を開いていて、これが6校目の開催です。

(校長)「船越駅、知ってるよね」
(児童)「はい」
(校長)「当然その近くには線路が通ってるよね」
(児童)「はい」
(校長)「はい、その線路を列車が通ってるのを見たことある人」

 船越小学校の子どもたちのほとんどが、地元を走る列車の姿を見たことはありません。
宮古~釜石間の踏切は49か所 三陸鉄道としては一気に増える

移管に向け進む復旧工事 踏切での安全確保が課題


 津波で被災し運休となっているJR山田線の釜石~宮古間55.4キロ。震災から8年を迎えようとしています。

 三陸鉄道への経営移管が決まり、JRは2015年から復旧工事を行ってきました。

(住民)「おしゃれです。うん、いいですね」「みなさんにお勧めしたいような気がします。乗ってみたいです」

 ホームや駅舎、線路など、主要な工事が終わったことから、去年11月にはJRと三陸鉄道が合同で、山田町に移転新築された織笠駅の見学会を開きました。

(JR東日本盛岡支社・齋藤道法企画部長)
「鉄道復旧工事の仕上げを確実に行いながら、三陸鉄道に計画通り設備を渡すことができるよう、そして地元のみなさんの期待に応えられるよう取り組んでいきたいと思います」

 復旧工事はほぼ終わり、3月23日のリアス線開業に向け、2月からは山田線区間の運転訓練が始まります。

 各駅をトンネルで結ぶ区間が多い三陸鉄道にはこれまで南リアス線、北リアス線合わせて3か所しか踏切がありませんでした。しかし、経営移管されるJR山田線の宮古~釜石間には49か所の踏切があります。一気に増える踏切。三陸鉄道では安全に向けた準備を続けています。
運行開始に向け沿線の小学校での安全教室が続く

踏切での「事故ゼロ」継続に向けて


 こちらは山田町の中心部にある長崎街道踏切です。

(三陸鉄道・金野本部長)
「非常に自動車の交通量が多くて、大きな道路に設置している踏切ということもあって、設備も立派で大きなものになっています」

 交通量が多いこの踏切では、踏切が鳴ってから遮断機の中に人や車が入った場合に列車に対して赤信号を出すレーダー検知機を備え、安全性を高めています。ハード面の対策はできる限り行っているといいますが、踏切を通る人や車への呼びかけと周知も必要です。

(金野本部長)
「今のところは踏切は使っていないので、多くの車が停まらずに通過していますが、1月26日になると踏切が実際動き出すことになっていますので、それ以降は確実に停まって、安全確認してほしい」

 開業からの35年間、三陸鉄道の踏切での事故は一度もありません。

(金野本部長)
「今までと同じように踏切での事故ゼロを継続していきたい。それは我々の願い」

(児童)「はい、どうぞ」

 小学校での安全教室。子どもたちは楽しみながら正しい踏切の渡り方を学びます。この日は「渡る前は必ず止まって左右を確認すること」や「遮断機が下りたら絶対に踏切の中に入らないこと」など踏切の安全な渡り方を確認しました。

(児童)
「やっぱり横断歩道と同じく右左を確認していることが大事だと感じたので、それを重点にこれからも踏切を渡りたいと思います」
「踏切を渡る機会が生活の中で多いと思うので、しっかりと守って自分の命を守ったり、お父さん、お母さんにも広めていろいろな人に伝えていきたいと思いました」

(金野本部長)
「踏切の存在は知っていても、そこを列車が通るとか警報機が鳴るとかということをやっぱりまだ知らない状態だったので、実際の、模擬ですけれども装置を使った経験をして、踏切の通り方や列車に対する危険性を少しは理解してもらったんじゃないかと思います」

 大船渡から久慈までが一本のレールでつながるリアス線の開業に向けて「安全」への取り組みを続ける三陸鉄道。安全教室は今年も大槌町などで行う予定です。

(金野本部長)
「子どもたちはじめ、地域のみなさんに、列車が通るということを理解してもらって、安全に列車が走り出せるようにこれからも準備していきます」
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