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「高田小跡地」案否決~陸前高田市役所再建問題/岩手

 2017年03月14日 18:38 更新

 陸前高田市議会は、14日の本会議で市役所の再建場所を高田小学校の跡地とする条例改正案の採決を行いました。賛成が必要な人数に達せず、提案は「否決」されました。
 (議長)「賛成の議員の起立を求めます」
移転する予定の高田小学校の敷地に市役所新庁舎を新築するという条例改正案の採決。
(議長)「ただいまの起立者は3分の2に達しておりません。よって本件は否決されました」
 特別多数議決案件のため、出席議員の3分の2以上の賛成が必要でしたが、17人のうち賛成は議長を含めた10人にとどまり、条例改正案は否決されました。採決に先立って行われた、議員の討論です。
(菅原悟議員)「持続可能なコンパクトで安全性が確保された場所(高田小跡地)に新庁舎が建設されることにより、市民生活と都市機能が一体となる新生陸前高田市となることと考えます」
(大坂俊議員)「やはり本来の姿での建設計画推進は必至であり、さらに東日本大震災の検証結果を踏まえたうえで市役所の持つべき機能、これからのあり方をもう一度掘り下げるべきと考えることから、今回の当局の条例提案に対しては反対する」
 賛成討論をしたのは4人で、それを上回る6人が反対討論を行いました。否決を受けて戸羽太市長は。
(戸羽市長)「わたくしどもが何かを出して変わるということではなくて、やはり議会の中でどの案だったら議会として方向性が示せるのかということを逆に考えていただく場面がないと、これはいつまでたっても平行線なのかなという気はいたしております」
 そもそも今回否決された市の提案とは…
(リポート)「後ろに見えるのが市役所を移そうと考えている高田小学校です。向かいには下和野災害公営住宅、この春完成予定の右手にはアバッセが見えます」
 市役所の再建場所として議会に提案した現在の高田小学校。災害公営住宅や複合商業施設に加え、今後、新しくできる商店街などが集まる予定で、利便性に優れています。一方でこの場所はまぎれもない津波の浸水域。その安全性について議論が分かれました。市の案は1階をピロティ構造の駐車場にして、業務フロアは海抜18mの2階より上に設ける計画です。一方で反対した議員は海抜40m以上ある現在の仮庁舎の場所を支持していて、市民の間でも意見は分かれています。
(市民)「やっぱり向こうの小学校の方がいいのではと思います。中心地ですから」「当初はこっちと思っていたが、将来的に考えるとあっちの方がいいのではと今は思っている。(浸水地であることについて?)それは確かに懸念するところはあるけれど、それが千年に一回の津波ということを考えると、俺の生きているうちはどうこうないことなんだけど。」「堤防もできているから、どうなんだろうね。大勢亡くなったからね、市役所の人も」「ここ(高台)がいいと思っても、お金(財政)の問題や、市の行政のことをもある。中央はいいんだけど、やっぱり学校のところはダメかな、一度津波に遭っているからとみんな話していますけど」「今までここまで来たのがただの一回もなかったのが、こういう結果になってしまったから。長い目で見たら高いところの方がいいと思うんだべね。今度のようなことでは困るから」
 そして、14日、高田小学校跡地での市役所再建の案は市議会で否決されました。
(戸羽初枝さん)「反対の議員さんが言ったことが一つ一つ全うだなと思いました。にぎわいと安全を天秤に欠けるのではなくてどっちもなきゃ町にならない」
(釘子さん)「きょうの議会での提案が否決されたこと非常に当たり前のことだとは思うんだけどもなぜ議員の方々が今の小学校位置が安全なのだという根拠が実際わからないんですよね」
(陸前高田商工会・伊東孝会長)「3分の2ということでハードルは厳しい雰囲気は聞いていたが残念。我々も賑わいだけを考えて小学校跡地というわけではなく総合的にかかる費用、土地の費用の計上の問題を考えた時は小学校跡地がいいのではないかと。市長もベストではないがベターといっているが全くその通り」
 小学校跡地への建設を容認する商店主の中には議論の長期化に懸念を抱いている人もいます。
(菅久菓子店・菅野秀一郎代表)「このまま決まらない状態で平行線で行くことが復興の停滞。一般の人たちと商店主の人たちが解離することが心配。いろいろな話し合いをしたうえで物事を決めていかなくては」
 市は条例案について再検討して6月に行われる市議会に改めて提案する予定です。

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[2017/03/27 放送予定]

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